版画はお得?

絵を描くと作品が一つ出来上がるわけだけど、
同じものをもう一枚描いても

同じにならないのは当たり前。

でももし、作品を版画にしたら
何枚も同じものが出来るんだよね?

どうなのかな?

版画とは何なのか?

版画とは、
「版」=印刷のために文字や図形を彫った板

版にインクの転写透写を行い、紙へ移すこと。

大きく4種類に分けられます。

凸版(とっぱん)画

字の見た目の通り

出っ張った部分にインクをつけ
紙に写し取る方法。

木版画、紙版画、ゴム版画、芋版画もこの部類。

版画と言えばの「浮世絵」はこの技法で作られています。

版画と言えばこれだし、
これしかないと思ってたぐらいですね。

マミーも自己流で試してみましたが、
いきなり細かいことやろうと思って
全然思う様に出来なかったわ(ガックリ)
そもそもアメリカで買った彫刻刀、全然切れない!

凹版(おうはん)画

これも字の通り、

へこんだ部分にインクを残し、紙に写し取る技法。
19世紀以前のヨーロッパで盛んでした。
現在は銅が高いので
ポリ塩化ビニル材(塩ビってやつね)を使うことが多いそうです。

代表は「銅版画」

これにさらに2種類あります。

1.直接法
直接銅版を刃物で削る。

2.間接法
「エッチング」とも言われる。
>銅版を防食剤でコーティング。
>針で線描することで防食剤を剥がす。
>酸に浸して腐食。
>防食剤を洗い流す。
>腐食部にインクを残し印刷。

なぜこんな面倒くさいことを…

と、思いましたが、
凸版のイメージ版画よりも、
曖昧な色の表現が出来る様です。
なのでまだ写真のない頃の絵画では重宝した様です。

平版(へいはん)画

こちらは別名「リトグラフ」

こちらは大きく3工程あるのですけど、
それぞれ複雑。

>描画
版となるものに油脂分の多い画材で描画。
それを鉱物や樹液でコーティング

>製版
描画したものを灯油やシンナーなどで落とす。
コーティングされた部分が残る。
複雑な薬剤を塗ったり剥がしたりを繰り返し製版する。
難しくて簡素化して書けな〜い!

>刷り
さらに、
プレス強弱調整、
インクの濃度調整、
版の水分調整、
薬品調製等をしながら仕上がりの調整。

分かり辛いですね(涙)

そこでリンク追加…
↓メトロポリタン美術館の解説サイトが
動画付きでわかりやすいです。
(英語だけど見てわかります)
What Is Printmaking? /Lithograph

複雑と言うよりも、微調整が効くのが特徴。
なので多くのアーティストがこの技法を使っています。

ロートレック、ムンク、ミュシャ、ピカソ…
ノーマンロックウェルやロートレックなど
ポスターっぽい絵と相性がいいのですね。

Henri de Toulouse-Lautrec (French, Albi 1864–1901 Saint-André-du-Bois)
Reine de Joie par Victor Joze,
French,
;
The Metropolitan Museum of Art, New York, (21.97.2)
http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/641164

孔版(こうはん)画

これは別名「シルクスクリーン」

孔版の
「孔」=突き抜けた穴

インクが通過する穴と通過しない穴を作って製版するのです。

「ステンシル」もこの技法の中に入ります。

とすると、
マミーの絵もこの部類に入る可能性があるわ。

「シルクスクリーン」は
昔はスクリーンの材質がシルクだったからだそうですが、
現在はシルクは使われておらず、
英語だとスクリーンプリンティングと言うそうです。

「スクリーン」がどんなものかと言うと、

木枠にメッシュ(網の布)を張ったものです。

メッシュの部分はインクが出て、
型紙を置くことでインクのでない部分を作るのです。

他にも謄写版(ガリ版)なんて、
もう時代の波に流されたものも含まれます。
プリントゴッコもこの一つだけど、流れちゃったね〜。
2008年に販売終了したそうです。

プリントゴッコを使ったことがあると分かるのですが、

絵に光を当てて
光が当たると固まる性質を持つ化学物質を
スクリーンに転写するんです。

他にも直接メッシュに絵を描くブロッキグ法等もあります。

1960年代
アンディー・ウォーホルが作品に使ったことで
有名になった技法です。

ウォーホルと版画

アンディー・ウォーホルは

チェコ移民の三男として、
ペンシルベニア州ピッツバーグに生まれ、
カーネギーメロン大学で広告芸術を学び、

1950年代
ニューヨークで
商業イラストレーターとして成功をしていた人。

忙しく働き、商業イラストを大量に手直しする中

ブロッテドライン(Blotted line)と言う技法を発明しました。
これが後にシルクスクリーンで作品を生み出す源流と言えるのでしょう。

ブロッテドライン技法

簡単に言うとアナログな転写です。

用意するもの;
イメージソースになる写真
作品用の紙
トレーシングペーパー
セロハンテープ
インク用先割れペンとインク
カラーインク
インク用トレイ

鉛筆

1.イメージソースになる写真を
トレーシングペーパーと合わせ、
テープでとめる。

2.そのイメージソースをトレーシングペーパーに
鉛筆でトレースする。

3.テープが蝶番になるように
トレーシングペーパーと作品用の紙を
絵の描いてない方と絵を写したい方に合わせる。

4.本の様に紙を開く。
トレーシングペーパー側の鉛筆の線の上をインクを使い描く。
インクを垂らす様な太めの線にする。

5.本を閉じる様に紙を合わせ、インクを作品用の紙に写す。

6.写し終わったら、トレーシングペーパーを外し、
作品に色を塗る。

この中で一番重要なのは、
トレーシングペーパー側に描くインクの量や太さ。

それと重要な線をセレクトすること。

トレーシングペーパーに付けたインクを紙へ写す時、
くっきり写ってしまったらあまり意味が無く、
ちょっとかすれる様な写りが味となって出て来る様です。

これで描くだけで
一気におしゃれ感の増した商業イラストに早変わり。

さすが歴史に名を残す人の発明!
自分で位置から絵が書けない人でも
素敵な絵が描ける可能性があるわ!

他の版画は始めるのに敷居が高いけど、
これなら簡単にできますね!

版画はお得か?のまとめ

今回の記事では4種類の版画の技法と、
アンディ・ウォーホルと版画について紹介しました。

ウォーホルの発明した
「ブロッテドライン技法」は
とても使い勝手が良いので、

絵が苦手な人でも楽しめると思います。
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