オーイ!葛飾北斎の娘「葛飾応為」

今回の記事では
江戸後期の浮世絵師、
葛飾北斎の娘、
葛飾応為の残された絵がどのような絵で、
どこの美術館に所蔵されているか分かります。

浮世絵が好きな人必読

アートと歴史と人が好きなマミーが
葛飾応為に敬意を込めて書いてます。

北斎の娘「葛飾応為」

葛飾北斎の2番めの妻との娘、

葛飾 応為
(Katsushika Ōi)

生没不詳ですが、
1801-1868年頃と考えられています。

「お栄」と呼ばれており、
「O-EI」が「O-I」になったとか、

北斎がお栄を呼ぶ時に「オーイ!」と呼んだからとか、
ちょと変わった名前の由来は色々と存在します。

絵師だった夫の絵にダメ出しをしたことで離婚。

その後、
父北斎の仕事を手伝い一緒に住み始めます。

『北斎仮宅之図』
1840年代中頃の仮宅に暮らす北斎とお栄の様子。
北斎の弟子の露木為一作
↑国立国会図書館所蔵

応為の作品とはっきり確認されるのは少なく、
全部で10点ぐらいになります。
その中の美術館が所蔵する5点を紹介します。

女性目線の吉原の「張り見世」

明暗のコントラストが美しい応為の
「吉原格子先図」

『吉原格子先図』
1818-44年頃描かれたもの。
↑浮世絵 太田記念美術館所蔵

吉原遊廓の花魁たちを見せるための

「張り見世」

数多ある遊郭や遊女を描いた浮世絵の中でも、
あまり数は多くな「張り見世」のシーン。

同じ女性だから描きたくなった、
華やかであり哀しい場面、
綺麗だが憧れない…
そんな相反する気持ちが
この強い明暗に出ているのではないかと思わせます。

他の絵師の描いた
「張り見世」はこんな感じ。

The Courtesan Azumado of the Naka-Ōmiya
礒田湖龍斎
↑ロサンゼルス・カウンティ美術館所蔵


Yoshiwara Picture Book: Annual Events
[青楼絵本]年中行事 喜多川歌麿


Twelve Courtesans of the Ôgiya on Display
扇屋十二美人張見世 喜多川歌麿


Temporary Quarters of the New Yoshiwara
「新吉原仮宅」作者不明

葛飾北斎の描いた
「吉原遊廓の景」

Interior of a Brothel in the Yoshiwara

↑以上4点、ボストン美術館所蔵

美しすぎる俳人「夜桜美人図」

一つ前の「張り見世」の絵には
楽観はないものの、絵の提灯の中に
「応」「為」「栄」と、文字が入っており、
応為の絵のとされています。

こちらの絵は誰が描いたかわかりません。
描写が他の応為の作品と共通点があることで
応為の作品とされています。

こちらも明暗が美しく、
モデルは江戸時代の女流俳人
秋色女(しゅうしきじょ)

夜桜美人図
↑ポーラ美術館所蔵

星の描き方が不思議ですね。
どういった感覚で点を打ったのか気になります。

葛飾応為「三曲合奏図」ボストン美術館

左から町娘と胡弓、
遊女と琴、
芸者と三味線。

異なる身分の女性が合奏をしている図。

女性が音楽を奏でているわけですが、
音が聞こえてきそうな動きのある絵になっています。

父親の北斎よりも画力があった
と言われるのもわかります。
Three Women Playing Musical Instruments 三曲合奏図
↑ボストン美術館所蔵

江戸時代のアイロンをかける女「月下砧打美人図」

「砧(きぬた)」とは、
アイロンのなかった時代の衣服のシワ伸ばしに、
生乾きの布を叩いて伸ばすことです。

その作業は夜行われており、
まさに浮世絵、
江戸時代の日常風景ということです。

応為の落款があるのですが、
剥がそうとした後があるそうで、
それは、北斎の落款に入れ替えて売ろうとしたからだと見られています。

月下砧打美人図
↑東京国立博物館

エドガー・ドガはアイロンをかける
女性を何枚も描いています。

浮世絵をコレクションしていたドガですから、
砧からの発想だったのでしょうね。

Woman Ironing 1884-86
↑イギリス、ウォーカー・アート・ギャラリー所蔵

力強い三国志の絵「関羽割臂図」

これまでの応為の作品を見てきて、
これが応為の作品とは思えないですが、

きちんと落款があり、
応為の現在確認される作品の中では
サイズも一番大きいものです。
140.2cm × 68.2cm

三国志から
関羽が毒を取り除く治療をしている場面。

Operating on Guanyu’s Arm 1840s
↑クリーブランド美術館所蔵

北斎の娘、葛飾応為のまとめ

世界一有名な絵、「神奈川沖浪裏」を描いた
日本の絵師、葛飾北斎。

その娘葛飾応為の
残された数少ない作品を紹介しました。

西洋画に興味を持っていた応為は
明暗の差が強く、
躍動的で美しい美人画が特徴的ですが、

父親を超える色合いと力強さ、
細部のこだわりが素晴らしい
三国志の絵もありました。

北斎の80歳以降の絵には、
その年齢とは思えない力強さがああり、
それはもちろん
北斎本人の力もあったのでしょうが、

応為のアシスタントの力も
あったのかも知れません。

今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

さらなる情報、ご意見ご感想など
コメントいただけたら嬉しいです。
Yukiyo mommy
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